明朝体とゴシック体それぞれの特徴と使い分け

「作ってもらった画像の書体が気に入らない」
「けど、どこをどう直してもらったら良いのか分からないし…」
そんな悩みに直面したことはありませんか。
情報を伝える上でとても重要な役割を持つ《書体》ですが、なんとなくの雰囲気で使っている方も多いかと思います。
今回はそんな書体・フォントに関する豆知識をご紹介します。

明朝体とゴシック体の違いについて
よく聞く《○○明朝》とか《△△ゴシック》とは、一体なんなのでしょう。

大まかに区分けをすると《明朝体》は飾りのある文字、《ゴシック体》は飾りのない文字のことを指します。
ここで言う飾りとは、文字についている「うろこ」や「ひげ」と呼ばれるものの総称です。

つまり《○○明朝》と言ったら《○○》の部分が名称、《明朝》の部分は書体の種類のことを指す、と言って差し支えないでしょう。
因みに、欧文フォントであれば飾りのある書体は《セリフ体》、飾りのない書体のことは《サンセリフ体》と言います。
代表的な書体を例に挙げると「センチュリー」はセリフ体で、「ヘルベチカ」はサンセリフ体です。

その他にも、《ゴシック体》は線がどこをとっても一定の太さである一方、《明朝体》は縦よりも横の線が太く作られている、などの違いがあります。

二つの種類の使い分けについて
当然ですが、この二つの種類の書体にはそれぞれ特性があります。
《明朝体》には格式の高さや洗練されたイメージを持つ人が多く、逆に《ゴシック体》にはモダンで先進的なイメージが先行します。
なので、より風格を表したいのであれば《明朝体》、ダイナミックに主張したいのであれば《ゴシック体》、というような使い分けをすることが出来ます。
また、書体の太さによっても、見る人に与えるイメージは異なってきます。
細ければ細いほど繊細で、太いものほど重厚さを想起させることが可能なのです。

文字をデザインしたロゴマークのことをロゴタイプ系と言いますが、そのようなロゴデザインを見比べるだけでも、違いがはっきり分かります。
比較的長めの文章であれば可読性の高い《明朝体》を使うことが多いようです。
文庫本などに使われる書体が、ほぼ明朝で統一されているのはそのためです。

この可読性が低いと読む時に無意識にストレスを感じてしまいます。
ただ視認性には断然ゴシックのほうがインパクトを与えられるので、使い分けが大事です。

書体によって与えられるイメージは様々なので、方向性のすり合わせが大事になってきます。
より良いモノつくりのために、ぜひこの知識を活用してみてくださいね。